ホーム 財団の概要 活動内容 健康づくりプラン セミナー・講演会お申込み なるほど!健康アップ情報 講師プロフィール 情報公開 公開講演会情報








 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

なるほど!健康アップ情報
<< 第20回  

[第21回]
世代間による心の健康を考えよう!
       〜50代の心の健康を考えよう〜


(財)新潟県健康開発財団                                         保健師 佐藤 裕子

保健師 佐藤裕子 『なるほど!健康アップ情報』をご愛読いただきましてありがとうございます。新しい年を迎えました。今年も皆さまにお役に立つ健康情報を提供してまいります。どうぞ今年も変わらぬご愛読のほど、よろしくお願いいたします。
 
 さて、平成24年最初のテーマは、50代の皆さまお待たせしました。「世代間による心の 健康を考えよう!〜50代の心の健康を考えよう〜」です。
 
 「人生50年」という言葉は今となっては昔の話。平均寿命が男女とも50歳を超えたのは、昭和22年の第8回生命表で発表されており、男50.06歳、女53.96歳でした。
 
 また50年にまつわる有名な言葉として思い浮かぶのが、幸若舞(こうわかまい)の敦盛の一節「人間五十年 下天のうちをくらぶれば 夢幻の如くなり」という言葉です。織田信長は好んでこの一節をうたい舞ったといわれています。天下統一に向け進撃を続けていた信長は49歳で明智光秀に命を奪われました。本能寺の襲撃を受けた際も炎の中で、この一節をうたいながら死んでいったとされています。人の世の50年の歳月が下天の一日にしかあたらない、人の世は夢か幻のようにあっという間にすぎてしまうという解釈のようです。
 
 現在は人生80年。医療の進歩もあり、織田信長の時代よりも長生きはしておりますが、いつの時代も生きるということは簡単なことではありません。50代はからだと心の変革期。特に女性においては更年期にさしかかり、卵巣機能の衰えによって自律神経が乱れ、「ホットフラッシュ」いわゆるのぼせと発汗がおきたり、手足のしびれ、耳鳴り、頭痛、肩こり、手足の冷えなど多岐にわたる症状がみられます。また、気分の落ち込みやイライラ、くよくよ考えるなどの精神症状もあらわれてきます。
 
 このような症状は医療のみで治るものでなく、家族の支援と理解が軽減へと導いていくのです。男性も人ごとではなく、男性の更年期障害もありますので、お互いに相手を思いやる気持ちが大切です。また中年期はストレスの多い時代でもあります。前回の40代の心の健康では中年の危機についてご紹介いたしましたが、今回は中年期のストレスと疾患についてご紹介します。
(1)中年期男性の自殺の増加
 警察庁「自殺の概要資料」によりますと、平成20年から22年において50歳代の自殺者が一番多いです。自殺の動機としては病気や仕事上での悩み、サラ金返済苦などの経済問題、家庭の不和などがあげられます。
(2)職業生活への過剰適応
 職業生活への過剰適応の人は責任感が強く、仕事熱心で仕事を中心とした生活や付き合いとなります。現在は職場でもスピード化、合理化、生産性の向上などが求められ、仕事に対する能力、体力の限界などを感じ、不安や動揺によって、うつ状態につながることもあります。
(3)中年期夫婦の離婚・家庭内離婚
 夫や妻は仕事、子どもも進学・就職によって家族から離れ、夫婦間、家庭内でのコミュニケーション  が乏しくなっていきます。すれ違いや時間・気持ちの余裕がなくなり、離婚や別居につながることも  あります。
(4)子どもの独り立ち
 親によって子どもの自立は喜びでもありますが、肩の荷が下りたと同時にいいようのない淋しさ、虚しさを感じ、抑うつ状態になることもあります。子育てが終わり、子どもが家を巣だった頃に起きるので「空の巣症候群」と名付けられています。
 
 これらのストレスに対して、生活の中での予防方法をいくつかご紹介いたします。

1)気軽に話せる相手をみつけ、困った時には相談する
 人に指導や指示することには慣れていても、自分が相談することについては抵抗がある方も多いと思います。また「自分でなんとかしなければ」という思いが強い人も、一人で抱え込んでしまいがちです。

 特に中年期の男性の中には「強くあれ」と小さい頃から親からのドライバー(指示)によって弱音を吐けない、みせられないという人もいらっしゃるでしょう。一人で悩んでいると不安は増大していきます。自分を精神的に支えてくれる人をみつけるとともに、自分も精神的に支えることのできる人になりましょう。

2)気分転換をはかる
 仕事中心の多忙な毎日を過ごしているのに、休日も仕事が気になり、横になっても仕事のことばかり考えてしまう、こんな毎日では、いつも交感神経ばかり働かせてしまい心身が疲弊します。日常生活から少しかけ離れてみましょう。スポーツやドライブ、趣味に没頭するなど、リフレッシュすることで元気になります。また夫婦で共通の趣味をもつことで、夫婦のコミュニケーションも増え、家庭円満になること間違いなし!

3)ビジネス書・教養本を読む
 ビジネス本・教養本を読むことで、仕事や人生の価値観など考え方、見方が広がります。また実践することで習慣化し、人生が変わるかもしれません。

4)仕事以外での人間関係のつながりを広げる
 仕事だけで人とのつながりをもつと、退職とともにつながりが途絶えてしまいます。退職後の人生を考えて、地域や習い事、ボランティアなどを通して人とのつながりを広げていきましょう。

 仕事や家庭、地域を通してさまざまな経験と知識を積み、まさに人生において脂がのっている時期です。ただ、体や血管にも脂がたまりやすい年代なので、ご注意ください。
 
 
 私も体には脂がたまっているので、これからは人生において脂がのるよう、日々努力してまいります。

 次回は60代の心の健康についてご紹介いたします。では次回もお楽しみに。   
 
 
[ 参考文献・資料 ]
1)   産業カウンセラー養成講座テキスト、(社)日本産業カウンセラー協会、2010